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最後に残った愚か者の存在 〈第74号〉

『これなら学年ビリのギャルが1年で偏差値40上げて・・・』
という話もうなずける。
坪田先生の話はそれだけ説得力がありました。

・価値観の違い
・メンタルの重要性
・向上するための具体的手段
・人(子ども)との接し方

というようなテーマでした。
自己啓発、ビジネス本をよく読む方にはお馴染みの内容、とも言えなくはなかったのですが、
坪田先生は、とにかくたとえ話から、「聴講者にわからせる」、ということが非常にうまかったです。
短時間で他者に理解してもらう、ということに創意工夫が凝らされていました。
現場での試行錯誤がよく伝わってきました。

 

人間(特に子供)の成長には環境も大事だな、とつくづく感じます。
家庭教師を依頼されるパターンはいくつかあります。
①難関校受験のため
②学校、塾にもついていけず、自分でどうしたらいいかわからない。点数としては、平均点よりかなり下の子が多い。
③不登校
④親御さんが仕事等で不在が多く、人と接する時間を子供に与えたい
⑤一人っ子のため、お兄さん、お姉さんとなるような存在と接することで何かしらの成長を期待している。

今まで約25人の生徒を担当してきて思うことが、
環境の中でも、「親が子どもに対してかける言葉」が重要だということです。
特に、テストの平均点を大きく下回るようなご家庭では、
「ウチの子はバカだから、先生お願いしますよ」
「理解力がないから、教えるのは大変だと思いますが」
「昔から計算が苦手で」
というようなことをお子さんの前でおっしゃいます。
大抵、お子さんは黙って聞いています。
私からすると、これは単なる思い込みに過ぎないです。
残念ながら、お子さんはこういう言葉を常に聞いていて、
「自分はバカだから・・・」
と思わされてしまっています。
でも、経験上、これは事実ではないです。

中学3年生としても若干15歳程度。
そんな短い間で人の可能性を決めつけることは強引です。
ましてや自分の子どもですよ。
勉強が苦手、という子も、よく検証してみると、よくできていた時期があったわけで、どこかでつまづいた部分があるだけのことが多いです。そのあたりを見極め修正していくことで、植物に水を与えたように、シャキっとしてくる場合が本当に多いです。
初めのうちは大変ですが、「できるから楽しい」という時期がやってきます。
それを子どもには知ってほしいです。

本当の問題は、大した理由もないのに、「自分はできない」と思っている先入観だと感じます。
これが成長、飛躍の可能性を閉ざしています。
かく言う私がそうです。
『ビリギャルの話なんてよくある。何でこんなに社会現象化するのか意味がわからない。』
と思い込み、知人の紹介がなければ、講演会に足を運ぶことすらできなかったです。
貴重な話を聞くチャンスを危うく逃すところでした。

1時間30分の講演会も終わり、そそくさと仕事に戻りました。
偉そうにふんぞり返っていた自分が恥ずかしくなりました。
先入観に縛られていた愚か者は私でした。

後悔先に立たず。
しっかり反省して、今回の経験を、今担当している生徒達に還元するとしましょう!

 


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