別世界の人間 〈第63号〉
『世の中にこんな人がいたのか・・・』
2009年、実際にイチロー選手を間近で見た時の感想です。
仕事の関係でお目にかかる機会があり(と言っても私ができたのは挨拶のみでしたが・・・)、
私は、『イチロー選手と会えるのであれば、ここで会社をクビになってもイイ』
と思い、その時間帯はうまく自分の仕事の持ち場を移動していました。
イチロー選手を見たのはほんの1分程度でしたが、6年近くたった今でもその1分間を覚えています。
イチロー選手は、大リーグでは小さいと言われています。
身長も私と3cm程しか変わらないので、大体の想像がついたつもりでいました。
それが、実際の姿を見た時は本当に驚きました。
着ている黒いTシャツがやぶれてしまうんじゃないか、というくらいの筋肉量。
近付いてくるだけで圧倒されてしまうような強いオーラ(ワンピースのシャンクスが、覇王色の覇気をむき出しで歩いているかのような)。
落ち着いた物腰。
こんなイチロー選手であっても大リーグでは小さいと言われるのか・・・と衝撃を受けました。
と同時に、そのような環境下で戦うことを想像し、『自分ももっと頑張らなければ』
と改めて思いました。
イチロー選手が、シアトルマリナーズの入団会見で、
「プレッシャーがかかる選手であることが誇りです」
と言っていました。
この頃は、自分もこの言葉を頭に入れて、プレッシャーがかかるような人間になろう、と決意し、仕事に取り組みました。
それからというもの、仕事での飛躍がめざましいものとなり、フランス留学に向けて、心残りが全くない状態まで行くことができました。
『人間は、能力どうこうよりも、気持ちと行動に爆発力があれば何とかなっちゃうものなのかな?』
と感じました。
私はプライドが高く、素直じゃない面も多々あるのですが、イチロー選手は素直に憧れの存在だと言えます。
おかげで10年以上高いモチベーションで日々生きてこられたのだと思っています。