【管理栄養士とコラボ】ニキビと栄養素のはなし
【管理栄養士とコラボ】ニキビと栄養素のはなし
こんにちは!ルクレクサのすずけんです。
今回は、ニキビと栄養素に関して栄養のプロ「あゆみママ」さんと一緒にコラボ記事を書いていきます。
『ニキビと栄養素に関して情報が多過ぎてよくわからない』
とお悩みの方、まずはこの記事をご参考にして下さい。
こちらは、そのまま脂漏性皮膚炎対策にも役立ちます。
ちょっと内容が難しいので、すずけんサポートと言う形で解説も加えていきます。
(ここから)
こんにちは。
管理栄養士のあゆみママです。
今回は、ニキビ(尋常性挫創)と栄養素の関係について、ご紹介したいと思います。
CONTENTS
1.ニキビ(尋常性ざ創)とは?
原因は以下の4つの主要因子の相互作用と考えられています。
・過剰な皮脂の産生(脂質代謝異常)
・毛穴が古い角質等でふさがり、皮脂が毛穴に溜まる
・Propionibacterium acnes(ヒトに常在する嫌気性菌:アクネ菌と呼ばれている)が毛穴で増殖する
・複数の炎症メディエーター※の放出
※損傷した組織や炎症部位に浸潤した白血球や肥満細胞、マクロファージ等から放出される生理活性物質
段階としては、大きく「非炎症性」と「炎症性」に分けられます。
分類 | 非炎症性 | |
症状 | 微小面皰 | 面皰 |
状態 | 肉眼で見ることはできない 毛包漏斗部が閉塞し皮脂が貯留 | 毛穴が閉塞した閉塞面皰(白ニキビ) 毛穴が開大した開放面皰(黒ニキビ) |
分類 | 炎症性 | |
症状 | 炎症性皮疹 | 嚢腫、硬結 |
状態 | 面皰が炎症化したもの 紅色丘疹(赤ニキビ) 膿疱(黄色ニキビ) 直径5㎜超える丘疹は結節 | 尋常性ざ創が重症化したもの 強い炎症に伴い皮下に袋状に膿が貯留(嚢腫) 炎症が慢性化し皮膚から皮下にしこり(硬結) |
【すずけんサポート】
ニキビの段階
1.皮脂が毛穴に詰まる→白ニキビ
(2.皮脂がさびて黒くなる)→黒ニキビ
※黒ニキビにならず、次の赤ニキビになる方も多いです。
3.ニキビ菌が増えると赤くなる→赤ニキビ
4.ニキビ菌と自分の免疫が闘う。そして、免疫の死骸がたまる。→黄ニキビ
5.ダメージが大きいとニキビ跡(赤み、凹凸)として残る
2.ニキビの原因は?
性ホルモンの影響で皮脂が増えることでより起こりやすくなるため、特に思春期に多くみられる傾向があります。
しかしホルモンバランス意外にも、栄養素の過不足、月経前、便秘、ストレス、睡眠不足、肌の乾燥や不適切なスキンケアもニキビの誘因や悪化因子になることがあります。
なぜなら、主要因子の一つであるアクネ菌はニキビのない人の毛穴にも存在する常在菌ではありますが、※面皰内で増殖することでニキビを悪化させる原因となることから、上記のような原因での不調がアクネ菌とそれ以外の菌のバランスを崩す要因となり、ニキビの発症や悪化につながると考えられるからです。
※面皰(めんぽう)=コメド。毛穴の中に皮脂がたまっている状態。ニキビの勉強されている方にとっては「コメド」と言ったほうがわかりやすいかもしれません。
肌は不調や栄養素の過不足をまず第一に反映する場合があり、ニキビができた場合は自身の生活習慣をまず見直すことで改善に繋がる可能性があります。
【すずけんサポート】
「肌は不調や栄養素の過不足をまず第一に反映する場合があり」
この部分本当です!ルクレクサで実際にお客様を対応する場合も、まず肌のことよりも先に、体調や食生活の状態改善をしています。
そのほうが、ニキビのできている肌だけをケアするよりも効果が出ています。
3.ニキビの改善と治療
日本人では生涯で90%以上が経験する疾患のため、生理的現象として軽視されることが多く、「皮膚疾患」と認識されない傾向があります。
しかし、早期治療を行うことで瘢痕が予防できることがわかっているため、例え軽症であっても早めにしっかり治すことが推奨されています。
炎症性のニキビまで進行した場合は、皮膚科を受診することが望ましいです。
市販薬でも改善することはありますが、なかなか改善しない場合は医療機関を受診するようにしてください。
ただ、非炎症性の状態の場合は、生活習慣や食事での改善が出来る可能性があります。
例えば栄養素の中でも、ビタミンB2・B6は不足することで脂漏性皮膚炎が起きる原因となり、ニキビのリスクが高くなると言われています。
またほかにも、ビタミンA欠乏は皮膚の乾燥や毛包の肥厚、免疫機能の低下が引き起こされること、亜鉛欠乏で皮膚炎や脂性肌になるリスクがあると言われており、栄養素の過不足は皮膚のトラブルと繋がっていることが多いと言えます。
その他にも、健康な肌を維持するのに欠かせないビタミンCは、ストレス等で消耗してしまうため、倦怠感や疲労感、歯肉出血等がみられる場合は意識してしっかり摂取することが望ましいです。
<表:栄養素の働きと含まれる食品>
栄養素 | 働き | 含まれる食品 |
ビタミンA | 目の正常な働きを保つ 皮膚や粘膜の正常保持 成長や分化に関与 | <植物性食品> 人参、ほうれん草、南瓜、春菊等 <動物性食品> レバー、うなぎ、ぎんだら、クロマグロ等 |
ビタミンB2 | エネルギー代謝に関わる補酵素 皮膚や粘膜の保護 成長促進 | <植物性食品> 納豆、アーモンド、アスパラガス等 <動物性食品> レバー、うなぎ、豚ヒレ肉等 |
ビタミンB6 | たんぱく質、脂質、糖質の代謝の補酵素 ホルモン調整因子 神経伝達物質の代謝補酵素 | <植物性食品> バナナ、玄米、さつまいも等 <動物性食品> 豚ヒレ、まぐろ、かつお等 |
ビタミンC | コラーゲン合成に必須の栄養素 抗酸化作用 消化管での鉄の吸収を高める | <植物性食品> 赤ピーマン、キウイフルーツ、ブロッコリー等 <動物性食品> 明太子、牛レバー、ボンレスハム等 |
亜鉛 | たんぱく質合成 免疫反応の調整 ホルモンの合成や分泌の調整 | <植物性食品> がんもどき、マカロニ、発芽玄米等 <動物性食品> 牡蠣、牛肉、鶏肉等 |
【すずけんサポート】
◎オススメの栄養素
ビタミンA、B2、B6、C、亜鉛
4.まとめ
ニキビは、一般的な皮膚疾患ではありますが、その原因は様々であり、ニキビができやすいかできにくいかは個人差も大きいため、一人一人に合った改善方法を考えることが大切です。
ニキビが繰り返し出来てしまう場合には、睡眠やストレス、スキンケア等の生活習慣の見直しをはじめ、日々口にしている食品を見直すことも必要だと思います。
皮膚にトラブルが起きた場合には、脂っこい食事や偏った食事を摂っていないか食習慣を見直し、ビタミンやミネラルを多く含む食品を意識して摂取するようにしてみることをお勧めします!
【参考サイト】
MSDマニュアルプロフェッショナル版:リボフラビン欠乏症(ビタミンB2欠乏症)
MSDマニュアルプロフェッショナル版:ビタミンB6欠乏症及び依存症
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